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鼻腔内腺癌を宣告された愛犬ジュンの記録。 余命3ヶ月の宣告に負けず、約1年間の闘病の末2011年5月1日に虹の橋を渡りました。
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たくさんの応援コメントありがとうございます。

ジュンはとてもとても強い子なので、
いっぱい頑張った分だけ、たくさんの幸せが訪れてくれる事を願っています。

多くの皆様にジュンの奇跡を願って頂けて、ジュンは本当に幸せです。

本当にありがとうございます。



初めは閑散としていた私のブログも、今ではたくさんの方に応援して頂けるようになりました。

若いワンちゃん、年老いたワンちゃん、同じ病気のワンちゃん、以前飼っていたワンちゃん、

色々なワンちゃんの飼い主様に見て頂けるようになりました。



ジュンの闘病生活ももうすぐ10ヶ月。

昨年末から「なぜ放射線治療をしなかったのですか」、
「治療を受けてみてはいかがですか」というコメントが数件寄せられています。


治療に関する記録を書いたのは、もう随分前のことなので、
今日は私達家族が選択した治療について記したいと思います。


以前のブログの記事のまとめみたいになっているので、
同じ様なことも書いています。
また、今までの闘病生活は、現在発売中の柴犬雑誌「Shi-Ba」に掲載されています。
お時間ございます際にでもご覧になっていただけると嬉しいです。(え?宣伝?笑)



少し長くなりますが、最近ジュンの事を知って下さった方には読んで頂きたいです。



ジュンは鼻腔内に悪性の腫瘍があります。

病名:鼻腔内 腺がん

この病気はレントゲンには写らないので、CTやMRI検査によって発見されます。

CTやMRIの医療機器を置いている動物病院は多くありません。

この病気の特徴である「鼻血」が出た時には、もうすでに発症しているという恐ろしい病気です。

化学療法を用いても、根治はほぼ不可能です。


多くのワンちゃんと飼い主様は、鼻血が出た後にCT検査をし、後に癌を宣告されるか、
レントゲンには写らないので、いくら検査をしても原因が分からず、
この症状が「鼻腔内腺がん」だということ知らずに最期を迎えます。


私の住む町は、仙台市内から車で1時間以上離れた田舎です。

初めてジュンが鼻血を出したのは、 2009年の秋頃です。

すぐに病院に駆けつけましたが、それ以降鼻血が頻繁に出るようになり、
レントゲンを撮っても原因が分からず、
鼻から管を通して、異物に引っかかるか...の検査(全身麻酔)をしても異常が見つからず、
かかりつけの開業医の先生が出来る事は全てやってもらいました。


その後、5月に先生の勧めで仙台市内の病院でCT検査をすることになり、癌の発見に至りました。

ですが、この時、鼻血を出してからすでに半年も経っていたんです。


何も知らずに、何もせずに、何も出来ずに、半年以上も癌を放置していたんです。


今考えても恐ろしい話です。
ジュンには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。



初めての癌宣告の時、私はかなり取り乱し、冷静ではいられませんでした。
一緒に行った父が、冷静に話を聞いてくれました。


「余命は3ヶ月程。夏まで保つか...というところでしょうか...」


これが余命宣告でした。泣き崩れました。感情をコントロール出来ませんでした。


「死なないで。死なないで。助けて。お願い。」


何度叫んだか分かりません。


なんとしても助けて欲しい。いくらかかっても助けて欲しい。そう思いました。


先生には一番最初に「放射線治療(全身麻酔)」を勧められました。

鼻腔内腺がんには、抗がん剤の効果は得られず、放射線治療の効果が期待出来るとの事でした。
(※腫瘍の部位や種類によって、同じ鼻腔内腺癌でも抗がん剤や手術が可能な場合もあるようです)


ですが、仙台市内で放射線治療を受けれる病院が無く、

ジュンが勧められた病院は青森県の北里大学獣医学部か、東京の病院でした。

【AM0:15追記】
先ほど仙台市の方から情報を頂きました。
宮城県登米市に放射線治療を行っている病院があるようです。
【菅原犬猫病
新しい病院ではないようですが、ジュンが紹介されなかったということは、
何か、「専門」があるのでしょうかねぇ。。。
かかりつけの先生も北里か神奈川を考えていた様なので。。。
しかし、今となっては登米までも遠くて行けませんが。。。
ショックというより、不思議だ。。。
K様、貴重な情報ありがとうございました。




私の家から北里大学までは高速道路で片道6時間。
新幹線でも片道5時間です。


東京もまた、高速道路で片道6時間です。



そして、放射線治療の方法も、全国共通ではありません。

治療の方針や、犬の癌の性質・特徴、部位、大きさによっても、治療法は変わってきます。


CT検査の結果、ジュンの腫瘍は右側の鼻腔がすべて埋め尽くされ、
右側の脳まで既に広がっていました。
右側の鼻腔の骨、上顎の骨が既に溶け始めていました。


ジュンの場合は、一ヶ月間の入院とその間、15回〜20回の放射線をあてるというものでした。


私は放射線治療を受けさせたいとすぐに思いました。


ですが、父は冷静でした。


「放射線治療」という化学療法のリスクを考える以前に、
青森や東京まで行く事がどれほど困難なことなのかを考える必要がありました。


どうしても行けない場所では決してありません。


ですが、往復12時間もの運転に、ジュンが耐えられるか、
毎日の面会はどうするのか、1ヶ月だけアパートを借りるのか、
知らない土地に一ヶ月も入院させ、15〜20回もの全身麻酔をさせるのか、
再発したら、すぐに行ける距離なのか、
それでも、そうまでして延命したいのか。。。




現実的に考えて、無理でした。



放射線治療が良いのか悪いのか、正直分かりません。

いづれ終わる命なら、出来るだけ苦しませたくない。

そのために出来る事は、どんなことでもしてあげたい。

それは、飼い主さんなら誰もが思う事です。




ですが、私達は、放射線治療がどんなものなのかさえ、考える事が出来なかったんです。
治療を受けるか、受けないか、それさえ悩むことも出来なかったんです。


その病院が、今の私達が頑張って行ける距離に、無いから。。。



だから、最初はずーーーーーーっと自分に言い聞かせていました。

「麻酔リスクを背負わせてまで、延命治療するなんて、人間のエゴだ」

「ジュンはそんな怖い治療を受けなくて正解だ」

そう言い聞かせないと、
何もしないことを決めた自分が、ジュンを見捨ててしまったように思えて、
ジュンの顔が見られませんでした。



ジュンの闘病生活は、決して穏やかなものではありませんでした。

今年に入ってからは、進行が目に見えて早く、
見ているのも非常に辛かったです。


この病気は、直接生死に関わる癌ではないので、
どんなに鼻血がでても、顔が変形しても、心臓が動いている限り、
ジュンは苦しみながらも生き続けなければなりません。

そして、飼い主はその苦しみから解放してあげることも考えなければなりません。




私は、放射線治療を受けなかった事を、心から「よかった」と思った事は一度もありません。


同じ病気で頑張っているワンちゃん達が、
放射線治療のお陰で、一時的にでも鼻血や腫瘍の肥大から解放されている姿は、
本当に本当に嬉しいし、正直うらやましくもあります。

放射線治療は、副作用や良い細胞までをも破壊することを考えると、良い面だけではありません。



だけど。。。


「ジュンも治療を受けていたら...」何度も何度も思いました。



そしてそれは、多分、きっと、ずっと一生思い続ける事だと思います。

「後悔」ではない、何か特別な思いで、私の中に残る事と思います。





人間の手によって、自分の運命を決められたジュンを、
世界で一番幸せにしてあげたい、幸せを感じてもらいたい。


それを実行する事が、唯一今、私が出来る精一杯の事なんです。



そして、私達が選んだのは、住み慣れた町で、知っている先生のもとで、
家族と片時も離れる事無く一緒に過ごして行く、ということ。


それがジュンが本当に望んでいる事なのかは、正直分かりません。


言葉が話せるなら、或は、人間のように「死」を理解する感情があるのなら、
ジュンは放射線治療を望んでいたかも知れません。


だけど、そんな事を考えたらキリがありません。


私達は、表面まで出て来た腫瘍を消してくれたジュンの生命力を信じて、
今一緒にいられるこの時を、一緒に大切に生きて行きたいんです。


ジュンの事を考えて、放射線の効果を教えて下さった方もいらっしゃいました。
治療をしたことで◯年も一緒に過ごせた、と教えてくださった方もおられました。


すべて、ジュンと私が一日も長く一緒に過ごせるようにと、コメントを下さった事、
しっかりと伝わりましたし、本当に感謝しています。





でも、私達は、ジュンに化学治療は致しません。

もしかしたら、ジュンの体ももう化学療法には耐えられないと思います。

私達は、ジュンのこれ以上の延命を望んでいません。

苦しまずに、一日一日をジュンらしく、犬らしく過ごしてくれることを願っています。




そんな私達を、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。



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犬のうた
犬のうた〜ありがとう〜
うた/エイジアエンジニア
プロフィール
なまえ:
june
年齢:
23
性別:
女性
誕生日:
2000/05/30
職業:
2011/5/1~虹の橋勤務
趣味:
お散歩、おやつ、ごはん

      ジュンちゃん愛用
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サプリメントは癌の治療薬ではありません。犬の体質、癌の進行、癌の種類にもより、その効果を保証するものではありません。
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